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白と黒、善と悪、全ては裏と表だ。
奴は闘うしか生きる術が無かった。
人間世界の矛盾を描くこの映画は
心を抉られる程素晴らしい
ダイアモンドstarユカイ
(ロックシンガー・俳優)
体制と反体制、法と犯罪、正義と悪、事実と真実、
歴史から学び人間は賢くなったのか?
現代にも違うカタチのケリーはいる。
冒頭のコメントに、やられた!
そして、母親は全てを超越している。
小堺一機
こんなにもクールで徹頭徹尾ファッショナブルで、
なのにヒリヒリする映画って
観たことない。
19世紀に生きたピュアネス(反逆者)の物語。
シトウレイ
(フォトグラファー・ジャーナリスト)
結末が近づくにつれて胸が苦しくなりました。
人間のとめどなさ、壊れやすさ、
をまざまざと見ました。
物語に参加できなかった者は滅びることによって
自分の物語を創る以外に
生きる道がないと知りました。
町田康(作家)
世界をぶっ壊すのか、世界にぶっ壊されるのか。
ヤバい光景がいくつも目の前に広がる。
観る者をこれほど挑発し続ける映画も珍しい。
武田砂鉄(ライター)
ゴツゴツとしている。
広大なはずのオーストラリアの大地は狭く、
憂鬱で、暗く、
その上に腐臭がするほど熟成した権力が居座る。
ネッドやシーヴの息子たちは
ただひたすらにその外を目指した。
世界が閉じ切る前に。
ダースレイダー(ラッパー)
何が彼を駆り立てたのか。
強権への復讐? 愛の渇望? 抗えぬ血の運命?
否。伝説の反逆者は、誰よりも人であろうと
もがく男だった――。
目の前で肉片をえぐり取り、
真っ直ぐに突き付けてくる魂の衝撃作。
覚悟せよ。
SYO(映画ライター)
今も昔も権力は必要な時には何の役にも立たず、それどころか民を威嚇し、場合によっては収奪までも行ってきた。ただし究極の状況下においてことの正否を決するのが常に武力であるという本作でも繰り返し描かれる理不尽で決定的な事実から我々人間は逃れられない。それは生まれた時から死という絶対的な存在に巣食われている動物である以上は仕方がないとも言える。だから我々はこの事実に少しでも抵抗するために、死なない抵抗をはじめよう。あのケリー・ギャングのように。
宮崎大祐(映画監督)
ネッド・ケリーは、人々の興味を惹きつけてやまない人物である。
一部のオーストラリア人は、彼のことを、殺人や窃盗を犯した者としてしか捉えていない。だがその一方で、一部の国民は、ケリーのアイルランド系の出自に目を向け、彼のことをイギリスの植民地政府に対する反逆者とみなしている。
1940年代、オーストラリアの著名な画家であるシドニー・ノーランは、一連の卓越した作品の発表を通じて、ケリーのイメージを大きく作り変えた。
こうした人物像は今日でも強い力を持っており、その影響は本作からも窺うことができる。
グレッグ・ラルフGreg Ralph
(オーストラリア大使館 政務担当公使)
(敬称略)